HF2LIのオプションであるHF2LI-MODオプションは、ダイナミックAM（振幅復調）とFM（周波数復調）スキームで側波帯を直接解析することができます。このオプションで、アプリケーション信号の周波数と振幅の周期的変動を精密に測定できます。このようなスキームは、発振器や共振器関係の設定によく適用されます。
\(s(t)=[A_c + A_m * \sin(\omega_m t) ] * \sin(\omega_c t)\)
AMでは、キャリア信号の振幅が周期的に変化（変調）します。多くのアプリケーションでこの変調は小さく、そしてノイズが問題となっています。ロックインアンプでAM信号を復元する目的は、必要な信号を抽出するために急峻なフィルタと時間積分を利用するためです。AMスペクトルが3つのバンドからなる場合、HF2LI-MODで最高復調機能を得るために3つの復調器を用いて全3つのバンドを同時に復調します。振幅変調と復調は同時に行われ、HF2LIのグラフィカルユーザーインタフェースによりサポートしすべて制御します。AM信号はアプリケーションにおいて擬似信号を出力することができ、システムをテストする目的としても有効です。
\(s(t)=\sin[\omega_ct +\frac{\omega_p}{\omega_m} *\sin(\omega_mt) ]\)
FMでは、キャリア信号の周波数が周期的に変化（変調）します。この変調はしばしば小さい信号で、それゆえノイズが問題となります。ロックインアンプでの復調は、設定可能なフィルタにより効率よく検出できます。HF2LIロックインアンプは、同時に複数の周波数で目的の信号を復調することができ、またHF2LI-MODオプションにより、キャリア周波数と第1側波帯（ωc ± ωm）でFM復調を行うことができます。そのピーク周波数偏差と変調周波数はωp/ωm < 2の条件を満たさなければなりません。HF2LI-MODオプションは、帯域幅の制限なくFM信号を生成することができます。
| ωc, fc: carrier frequency range | 0.7 µHz - 50 MHz |
| ωm, fm: modulation frequency range | 0.7 µHz - 50 MHz |
| ωs, fs: sideband frequency | fs = m * fc ± n * fm |
| Ac: amplitude of carrier signal | Ac < Vrange |
| m,n: harmonic analysis | m,n = 1 to 32 |
| hAM: AM modulation index | hAM = Am / Ac |
| Am: amplitude of modulation signal | Ac + Am < Vrange |
| hFM: FM modulation index | hFM = fp / fm |
| ωp, fp: peak frequency deviation demodulation | fp < 2 * fm |
| ωp, fp: peak frequency deviation modulation | fp < 12'000 * fm |
