2015年4半期号

 

論説

 
 
 
 
Zurich Instrumentsニュースレター2015年最終版にようこそ。

10月に私たちは大きな節目に到達しました。HF2LIの出荷が1000台に達したのです。ささやかなお祝いの写真をFacebook pageでご覧になられた方もいらっしゃるかも知れません。「3人の創設者がここチューリッヒにあるテクノパークの小さなオフィスから商品を出荷して以来、目覚ましい道のりを歩んできました。そしてUHFLIとMFLIの1000台の出荷も楽しみにしています。それはHF2LIの1000台の出荷よりはるかに短期間で達成できそうです。」CTOのFlavio Heerの言葉です。

当社機器の開発と改良が進行している証しとして、私たちは最近HF2LI用LabOneユーザーインターフェースを作成しました。全ての新型機器はこの機能を装備して出荷され、また既存機器のユーザーは様々なアップグレード方法を利用する事ができます。この開発で、当社の全機器のユーザーインターフェースは、同じ外観、同じ感覚で操作できるようになります。お客様にとっては使用機器の交換が簡単になり、同一プログラムを実行することでさえもできるようになります。

2016年を見据えての、Zurich Instrumentsの次の大きなステップは、中国の上海における新オフィスのオープンでしょう。ここから私たちはお客様やセールスパートナーに一層のサポートができるようになります。2016年上半期の公式発表にご注目ください。

当社はまた既存の機器とオプションを補完する素晴らしい新製品をいくつか投入する予定です。そのひとつはUHF-AWGで、これは600 MHzロックインアンプZurich Instruments UHFLI用の任意波形生成器オプションです。信号とシーケンスの高度な生成を可能にし、信号解析機能も合体させてひとつの機器に備えた本製品は、量子科学界とNMR研究者から特に注目を浴びることでしょう。

私たちのお客様、友人、関係者御一同に、全Zurich Instrumentsチームは穏やかで実りのある、幸せな2016年を迎えられますようお祈りいたします。

顧客インタビュー:Claudius Riek

 
Claudiusさん、目覚ましい最近の成果、おめでどうございます。その件に入る前に、研究分野でTHzスペクトロスコピーを選ばれた、最大の動機は何でしょうか?もう一度やりますか?

Janさん、ありがとう。修士論文の際、時間領域でのマルチTHzスペクトロスコピーには本当に興奮しました。その際、電子光学サンプリングの技術を使って、電磁場の発振について強度だけでなく振幅と位相まで計測できる事を知りました。計測機器に関して言えば、光パルス用にはオシロスコープがあります。私にとっては、超高速の現象をサブサイクルの時間スケールで研究するのは驚くべき事でした。

それで、少なくとも物理学者にとっては、THzスペクトロスコピーは現実世界のアプリケーションを伴う何かに思えた訳ですね。ご自身が何か本質的なもの、すなわち真空場のゆらぎの計測を追い求めていると気付いた瞬間について語ってもらえますか?

Konstanz大学の主席教授Leitenstorferの研究室で博士論文に取り掛かる時から、電子光学サンプリングの感度を改良して、中心周波数が最大で100 THzの、ほんの少しのV/cmの電場を計測できる体制を作ることを目標にしていました。100 THzというのは、技術的に非常に高い周波数です。パルスあたり1/1000の光子以下に相当する電場を計測すると言う事に気付いた後、マルチTHzフィールドのスイッチを切りました。それから私たちは真空内の信号を探し求めました。そして真空ゆらぎを見つけたのです!

科学論文で発表されていた計測で得た主要な結論とは何ですか?あなたがたを驚かせたものは何ですか?

私たちの科学論文における主な洞察は、電場の真空ゆらぎは直接計測できると言う事です。しかしそれは検出器の中心周波数の発振周期の半分より小さい平均量を見た場合のみです。一見したところ、それは全く直感的でない様相を示していました。真空ゆらぎの振幅は、探索パルスが純粋な仮想光子からの信号を検出する場合の4次元時空間量の逆数に対応しています。そのため探索パルスが短い程、得られる真空ゆらぎの振幅は集中し高くなります。

驚くべき結果が得られたのですが、研究者のコミュニティの中で、同業者、特に論文の査読者を納得させるのはどれくらい大変でしたか?あなたは単に研究所でもう一回ノイズ源を測定した訳でもないでしょう。

最初に私たち自身を納得させなければなりませんでした。考えられる別の仮説を全てブレインストーミングで検討して、ひとつひとつを精査した結果、全てが除外されたのです。唯一残った説明が、信号の真空場におけるゆらぎを直接見ているという事でした。私たちの確信はさらに実験によって定量的に確かめられました。私たちが導出した量子の説明に、実験結果が完全に一致したのです。私たち自身、これら全ステップの経験は、論文査読者や同僚からの質問や議論に参加し理解することに大いに役立ちました。真空ゆらぎの直接の計測とそれに伴う完全な量子の記述により、私たちは時間領域での量子光学の新たな世界を開いたのです。

最近の仕事の驚くべき機運から、学術分野でキャリアを続けようと思いますか?

このような本質的な現象について研究する事で、新たに多くの疑問が生まれます。もちろん私はそれらに答える事にとても興味がありますし、温めている多くのアイディアの幾つかを試してみたいと思っています。その一方で、私は本質的な知識を現実世界の技術に応用する事にも魅かれています。将来どうなるか、楽しみですね。

新しいビデオ:LabOneの紹介

当社の最新のビデオでソフトウェア開発のリーダーJuerg SchwizerがLabOneの概要を紹介しています。LabOneはZurich Instrumentsの機器制御ソフトウェアです。Juergが質問に簡潔に答えます:
  • なぜLabOneを開発したのでしょうか?
  • LabOneにはどういう機能がありますか?
  • 測定の課題を解決するには、どの機能が役立ちますか?

マルチチャンネル画像ツールのソフトウェアトリガ

Zurich InstrumentsのUHFLIロックインアンプが短時間で生み出す大量のデータの中から、走査装置または外部の分光計からのトリガによりひとつのピクセル、または1本のラインが得られる事だけに興味を持つ人もいるでしょう。初期設定では、どの復調器データのフローも連続転送レートに設定されています。第三者の機器におけるデータの調整については、特に画像アプリケーション用では、ローまたはハイゲートでの適切な転送レートで、1ピクセルトリガ = 1復調サンプルもしくは1ライントリガ = 1データセット(ラインあたり)との定義が望ましい事がしばしばあります。これはDIO入力のハードウェアトリガの条件として定義されます。この事はブログでも報告した通りです。しかし、このアプローチでは、同じタイムスタンプを持つ復調サンプルと補助入力のデータだけが調整され、スキャンラインの最初から、あるいは最終的な「グリッチ」(例えばスキャナの粗い動作に起因する)は記録データからは簡単には除去できません。

The ソフトウェアトリガツールをLabOneユーザーインターフェースが用意していますが、これは今やすべてのHF2LIユーザーが利用でき、復調サンプルだけでなく、PID値エラー信号Boxcar出力演算ユニット値にも一時的な調整が可能になりました。すべての信号のトレースはライン毎に行う方式で、スキャンの進行に応じてリアルタイムに表示されます。初期の遅延、またプリトリガ条件とも呼ばれますが、それは実際のラインが始まる前に起こるグリッチの原因となり、任意の継続時間は一本の完全なラインに正確に対応してユーザーが設定します。これで関係のあるデータのみが記録されるようになり、アーチファクト(悪影響)の無い画像の復元がずっと簡単に行えます。このブログではレーザー探査のアプリケーションでの事例において、このトリガ条件の設定方法の全詳細を解説しています。

Squelch for phase measurements

非常に低いSNRを持つ信号、もしくは時折完全に消滅する信号の位相の決定は、画像アプリケーションに汚いアーチファクト(悪影響)をもたらし、フィードバックループのアプリケーションを不可能にします。位相は通常、同相成分Xと直角位相成分Yから、次式によって計算します。

特にXが小さく、正と負の値に繁雑に切り替わるような場合は、結果のθの値は±π(±180度)の全レンジに渡ってランダムに分散します。

信号の振幅が定義可能なしきい値よりも小さい場合は、

常に結果の位相を0(もしくは他の設定した値)に固定できたら素晴らしいでしょう?

良く似た機能はラジオ界ではスケルチとして良く知られていて、信号レベルが調整可能なスケルチしきい値を超えた場合にだけラウドスピーカーが作動するので、それゆえユーザーは常に聞く対象から雑音を取り除くことができるのです。

Zurich InstrumentsのUHFLIロックインアンプのユーザーは、以下のトリックを使って位相スケルチを実装する事ができます:

1. 補助出力4
Rを選択、プリオフセット = スケルチしきい値、利得 = 10M、下限値 = 0 V、上限値 = 1 V
2. 外部の配線
補助出力4を補助入力1に接続
3. 演算ユニット
位相(復調1) * 補助入力1
4. 補助出力1
演算ユニットを出力、スケーリングとオフセット調整として選択

ステップ1は補助出力4の電圧を0(しきい値より低いR)と1(しきい値より高いR)の間で切り替えます。次いでステップ3で位相を乗算して効率的にその値をしきい値より低い0にして、影響を除外します。

補助出力4のプリオフセットを使う事で、このアプリケーションに適切なスケルチしきい値の設定ができます。補助出力1のプリオフセットとオフセットはしきい値以下の時間での非ゼロ位相信号の導出に有効です。

当社の予定

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