Zurich Instruments MFLIは、DCから500 kHz (アップグレード時には最大5 MHz) までの周波数範囲をカバーするデジタルロックインアンプです。 内蔵されたデータサーバとWEBサーバにより、MFLIは、ソフトウェアをインストールしなくても、Webブラウザを実行している任意のデバイスで直接使用することができます。 慎重に開発されたアナログおよびデジタルフロントエンドと、オンボードFPGAでの高速デジタル処理により、MFLIはその卓越したパフォーマンスをLabOneユーザーインターフェイス上で体感できます。
主な特長
- DC - 500 kHz / 5 MHz、60 MSa/s、16 bits
- 5 MHzへのアップグレードが可能
- 電流入力 および 差動電圧入力
- AC電源・DC供給(バッテリー)の両電源対応
- USB2.0 及び 1GbE高速接続
- LabOne WEBサーバを使用したプラグ&プレイ
- LabOne®ツールセット:スコープ、スイーパ、スペクトラムアナライザ他
マルチデバイス同期(MDS)を使用すると、複数のMFLIを単一のマルチチャネルデバイスとして操作できます。
- 一つのLabOneユーザーインターフェイスとLabOne APIからすべての機器を操作できます。
- デバイスの基準信号及び信号の周波数、位相をロックします。
- 測定データの自動化のために、タイムスタンプとサンプリングレートを同期します。
MDSについてさらに詳しくは こちらから。
フロントパネルインターフェイス
MFLIのフロントパネルには、1個の電流信号入力、1個の差動電圧入力、1個の差動信号出力、参照信号入力として使える2個のAUX入力、4個のAUX出力があります。信号入力および出力は、シングルエンドモード、または、さらなるノイズ耐性を必要とする実験のための差動モードに対応しています。信号グランドは、機器のグランドもしくは信号入力のBNCシールドを選択できます。
リアパネルインターフェイス
リアパネルには、2個のトリガ入力、2個のトリガ出力、および10 MHz基準クロック用の入力と出力のBNCコネクタがあります。さらに、DIOコネクタから、すべてのDIOチャンネルへのアクセスが可能です。本体は、標準的な90~240 VのAC電源の他、グランドループを防ぐために外部バッテリーパック等による12 V DC電源での動作も可能です。
電圧・電流測定
MFLIでは電圧及び電流の測定はどちらも可能ですが、電流と電圧の同時測定にはMF-MDマルチデモジュレータオプションが必要です。アナログ入力は、入力インピーダンスとAC/DCカップリングが選択可能です。高いサンプリング周波数でアナログからデジタルへ変換するため、高いオーバーサンプリングにより、優れたロックイン性能とオシロスコープでの正確な表示が可能です。
出力チャンネル
ロックイン測定の結果、すなわちデモジュレータごとのX, Y, R, θは次のように使ううことが出来ます。
- フロントパネルの4つのAUX出力から、個別のスケーリングとオフセットを各信号に対し設定し、アナログ信号として出力します。612 kSa/sサンプリングレートによって、復調したすべての信号成分は、200 kHzの十分な信号帯域幅で出力できます。
- USB 2.0または1 GbEを介してホストPCに転送し、LabOneユーザーインターフェイスに表示します。測定データは、LabOneのいくつかのツールで分析、保存ができます。
- 2つのUSBコネクタのどちらかに接続した、USBメモリにUSBストレージデバイスに保存します。
General Specifications
Storage temperature | +5°C to +65°C |
Storage relative humidity | < 95%, non-condensing |
Operating temperature | +5°C to +40°C |
Operating relative humidity | < 90%, non-condensing |
Specification temperature | +18°C to +28°C |
Power consumption | < 40 W |
DC power inlet | 12 V, 2 A Connector: Switchcraft 760BK, ID 2.5 mm, OD 5.5 mm |
Power supply AC line | 100 - 240 V (±10%), 50/60 Hz |
Line power fuse | 250 V, 2 A, fast, 5 x 20 mm, F 2A L 250V |
Dimensions including bumper | 28.3 x 23.2 x 10.2 cm 11.1 x 9.1 x 4.0 inch Rack mount on request |
Weight including bumper | 3.8 kg |
Recommended calibration interval | 2 years (see sticker on back panel) |
Warranty | 1 year, extensible |
完全仕様のリストについては、 MFLI and MFIA Specification をご覧ください。
MFLI Q&A
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ハードウェアは一種類ですが、ファームウェアベースおよびソフトウェアベースのオプションがあります。オプションは購入後にオンサイトでの実装が可能です。
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MFLIはウェブサーバを内蔵しており、LANに接続し、アドレス 「mf-devXXXX:8006」 を開いて (XXXXをシリアルナンバ) 任意のウェブブラウザからアクセスすることができます。
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MFLIオシロスコープ(MF-DIGオプション無し)の主な特長は次のとおりです。
- シングルチャネル、ショットあたり最大16 kSaサンプル、16ビット分解能(BW制限付き24ビット)
- 1.8 kSa/sから60 MSa/sまでのサンプリングレート、最大8.9秒の取得時間
- 最大30 MHzのスパンでのFFT(ただしアナログ入力帯域幅は10 MHz(-3 dB))
- 信号入力とトリガ入力を含む複数の信号ソース、複数のトリガーソースとトリガ方法
- 独立したホールドオフ、ヒステリシス、プレトリガ、トリガレベルの設定
- 入力スケーリングと任意の入力ユニットのサポート
LabOne ツールセット 及び LabOne スコープのページもご覧ください。
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MFLIスペクトラムアナライザの主な特長は次のとおりです。
- 最大58 kHzスパン、2.5 nV/√Hzのノイズフロア、最大8 kSa
- 6種類のFFTウインドウ関数の選択
- FFT入力パラメータ:X + iY、R、Θ、f、(dΘ/dt) / (2π)
LabOne ツールセット と LabOne スペクトラムアナライザのページもご覧ください。
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MFLI スイーパの主な特長は次のとおりです。
- 出力信号周波数、出力信号強度、出力信号オフセット、出力信号位相、AUX出力オフセット電圧を掃引するパラメータスイープツール
- 記録パラメータ:デモジュレータ(X、Y、R、Θ)、発振器周波数、AUX入力など
- アプリケーションモード:パラメータスイープ、ノイズ強度測定、周波数特性アナライザ、3-オメガスイープ
- その他の機能:対数スイープ、自動帯域幅調整、以前のスキャンのヒストリ表示、位相アンラップなど。
LabOne ツールセット と LabOne スイーパのページもご覧ください。
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機器を1LANでローカルネットワークに接続し、同じネットワーク内の任意のデバイスでブラウザを開き、ブラウザのアドレスフィールドに「mf-devXXXX:8006」と入力することで、ソフトウエアをインスト―スしなくても、使用可能です。
もちろん、LabOneソフトウェアと、USBドライバをPCにインストールし、USB接続で使用することもできます。
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はい。MFLIを購入すると、PC /Mac /LinuxのLabOneソフトウエアも無償でダウンロードできます。LabOne WEBサーバをPCで実行することにより、より高いデータレートでの取得が可能です。 またAPI接続にもソフトのインストールが必要となります。
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はい。マルチデバイス同期(MDS)を使用すると、複数のMFLIを単一のマルチチャネルデバイスの様に操作できます。
MDSについてさらに詳しくは こちらをご覧ください。
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0120-176-429(フリーダイヤル)にお電話いただくか、info-jp@zhinst.comにご連絡ください。詳細を追ってご連絡させていただきます。
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すべてのユーザーは、購入が行われた場所に関係なく、Zurich Instrumentsからサポートを受けられます。可能な場合は、現地の販売代理店も現地の言語で第1レベルのサポートを提供します。拡張サポート、機器の校正、またはサービスについては、サポートページで詳細をご確認ください。
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Linuxを実行し、データサーバとWebサーバの機能を備えた組込みPCがあります。
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いいえ、できません。
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内部フラッシュドライブの特定のパーティション、同じネットワーク上の外部PC、またはMFLIのUSBコネクタの1つに接続されたUSBメモリに保存できます。
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はい。MFLI内に、または同じネットワーク上の任意のPCに保存できます。
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はい。内部メモリ上に保存されたセットアップファイルを使用して起動できます。
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はい、使用できます。いくつかのアプリケーションでより高いデータレートを得るにも役立ちます。
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いいえ、現時点では、データサーバは組込みPCでのみ実行されます。
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MFLI本体と、付属品の国別の電源ケーブル、USBケーブル、および印刷されたクイックスタートガイドが含まれます。
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LabOneユーザインターフェイスを使用すると、更新のあるなしを確認、機器にアップロードし、更新できます。
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USBメモリにソフトウェアをダウンロードし、USBメモリをMFLIに接続して本体を再起動することで、初期状態に戻すことができます。測定データと設定ファイルはそのまま残されます。
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いいえ。
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USB2.0が実装されています。 操作にはドライバのインストールが必要です。 USB3.0はサポートされていません。
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はい。 すべてのデモジュレータデータ(X、Y、R、Θ、周波数)は、時間ドメインと周波数ドメインの両方でさまざまな方法で定量的に分析できます。
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機器の周囲を適切に空気が循環するためには、外箱までの最小距離が必要です。また熱の蓄積を避けるために、十分なエアフロ―が流れることが推奨されます。
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間違いなくできます。 MFLIは、MATLAB、LabVIEW、C、およびPython用のアプリケーションプログラミングインターフェイス(API)を提供します。 LabOne 互換性 ページを参照してください。その他のソフトウェアインターフェイスについては、お問合せフォーム からお問合せください。